大小とり混ぜて約500個を超える小さな鈴蘭たち、ヴィクトリアンアンティークの精緻きわめた、ブローチのように華麗な細工は息をのむ美しさです。気品と香りの高さゆえ、幸福のシンボルとも呼ばれています。Lily of the Valleyを昔の人は“君影草”と訳しましたが、私がいちばん好きな呼び名は“天国への階段”です。だんだんと花が小さくなってつらなるさまが雲の中に消えていく階段に見えたのでしょう。

鈴蘭はベル形の花作りで、2枚の花びらをかみ合わせるシンプルな作業ですが、500個余ともなればかなりの努力が必要になります。この数をこなすには、まずこの絵に恋をすることです。メダリオンの下にはキルト芯を入れ、一層の重厚さを与えています。


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